令和6年能登半島地震から時間が経ちました。テレビやネットで特集が組まれることも減り、「そういえば能登はその後どうなったんだろう?」と感じている方も多いと思います。これは、能登半島地震を経験した地域の「能登 現在」をきちんと伝える必要性が高まっていることの裏返しでもあります。
結論から言うと、能登は「壊れたものを片づける段階はほぼ終わり、これから“どう立て直すか”が本番」というところまで来ています。しかし、「もう元通りになった」「能登 復興が完了した」と胸を張って言える状況には、まだほど遠いのが現実です。
この記事では、能登半島いま何が起きているのか、「能登 どこまで戻っているのか」を、珠洲市 復興の現場にいるリブート珠洲の視点からお伝えします。

片づけは進んだ。でも、更地が増えた。
まず大きく変わったのは「風景」です。能登半島地震直後は、倒壊した家屋、崩れた石垣、通れない道路、瓦礫の山——そんな光景があちこちに広がっていました。奥能登 復興状況を象徴するような、厳しい現実でした。
そこから2年あまり、能登半島では公費解体と瓦礫の撤去が一気に進み、多くの建物が取り壊されました。その結果、「壊れた家だらけのまち」から、「更地が広がるまち」に姿を変えつつあります。能登 現在の景色は、一見するとスッキリしたようにも見えます。
しかし、そこに住んでいた生活も、営んでいた商売も、いっしょに消えてしまったことを考えると、この更地の広がりは、決して前向きな変化だけではありません。被災地の今を歩くと、風景の変化とともに、記憶の行き場をなくしたような感覚に襲われることがあります。
「きれいになったんじゃなくて、なくなっただけ」
片づけが進んだ分だけ、喪失の大きさがはっきり見えてきた——今の奥能登 復興状況は、そんな段階にあります。

インフラは「最低ライン」まで回復した
一方で、「生活の土台」となるインフラは、最低限のところまでは戻ってきました。これは能登 復興のなかでも、目に見えやすい部分です。
- 主要道路が復旧し、奥能登までのアクセスは回復している
- 断水が続いていたエリアでも、水道はほぼ復旧しつつある
- 仮設住宅が整備され、「とりあえず住む場所」は確保された
「そもそも行けない」「水もトイレも使えない」という、あの極限状態からは抜け出しています。観光や復興支援ツアーで能登を訪れることも、物理的にはだいぶしやすくなりました。リブート珠洲の復興支援ツアーにも、全国から参加者の方々がいらっしゃいます。
ただし、それはあくまでも「最低ラインが戻った」という話です。道路は仮復旧の箇所も多く、地盤の傷みや護岸の損壊は残り、上下水道も余裕があるとは言えません。能登半島地震からの長期的な能登 復興を考えると、「とりあえず通れる」「とりあえず使える」レベルを超えて、これから何十年と使い続けられるインフラにしていくことが求められます。
インフラ面では「ゼロからマイナスを脱した」段階であり、「プラスに向けて整えている途中」と言うのが、能登 現在の実感に近いと思います。

「住む場所」はある。でも、これからの暮らしは見えない
次に大きなテーマが「住まい」です。珠洲市 復興、輪島市、能登町など能登半島各地で、避難所生活が続いた時期を経て、仮設住宅やみなし仮設への入居が進みました。被災された多くの方が、雨風をしのげる場所を得て、「とりあえずの日常」を取り戻しつつあります。
しかし、その次のステップ——「じゃあ、最終的にどこに住むのか?」という問いへの答えは、まだ出ていません。
- 元の場所に家を建て直すのか
- 移転して新しい土地で暮らすのか
- 災害公営住宅に入るのか
- 子どもや親族のいる地域に移り住むのか
選択肢はいくつかありますが、高齢化、収入、ローン、地盤の安全性、医療や買い物環境など、考えるべき条件があまりにも多く、「決めきれない」状態のご家庭がたくさんあります。これは能登半島いまのリアルな悩みです。
仮設住宅の暮らしは、いつか終わります。でも、「その先の暮らし」が描けないまま、時間だけが過ぎていく——それが今の能登 復興の大きな不安のひとつです。被災地の今を理解するうえで、「とりあえず住める」と「安心して暮らし続けられる」の間には大きなギャップがあることを知っていただきたいと思います。

お店と仕事は、「戻ったところ」と「消えたまま」の差が開いている
まちのにぎわいを左右するのは、やはり「なりわい」です。能登半島地震によって、漁業、農業、観光業、飲食、宿泊など、多くの事業者が大きな打撃を受けました。
- 営業を再開した商店や飲食店
- 仮設店舗でなんとか続けているお店
- 再開のめどが立たず、廃業を選ばざるをえなかった事業者
能登半島の現場では、これらが同時に存在しています。観光客や復興ツーリズムの参加者が訪れるエリアでは、店を再開したことで「人が戻ってきた」という手応えを感じる場面も増えました。一方で、人口が少ない集落や被害が集中した地区では、店を再開しても採算の見込みが立たず、踏み出せない事業者も少なくありません。
- 工務店や職人さんが足りず、修理・再建の見積もりすら出ない
- 地盤や津波リスクを考えると、その場所で続けていいのか迷う
- 地元経済状況と今後の展望難しく、復興事業再開の機会がつかめない
書類の上では「支援策が用意されている」のですが、現場の時間感覚と噛み合わず、再建に踏み切れないケースが多く見られます。能登 復興を「統計」で見ると一定の進捗が示されますが、被災地の今を歩くと、「続けたいのに続けられない」葛藤のほうが強く伝わってきます。
能登半島地震からのなりわい再建は、まさに今、「続けるか」「やめるか」の分岐点に立たされています。

観光地としての能登は「行ける」。でも、本当の意味で戻ってはいない。
「観光で能登を応援したい」「被災地支援 できることを探したい」という声は全国から届いています。実際、アクセスが回復し、営業を再開した宿や飲食店も増えてきました。能登半島いま訪れていただくこと自体が、現地の経済とモチベーションを支える大きな力になっています。
行っていただけるのは、とても心強いことです。ただし、「前と同じ感覚で旅行に来る場所」として完全に戻ったわけではありません。
- 営業しているお店が地域によってはまだ少ない
- 道路事情や工事の影響で、移動時間が読みにくいことがある
- 地域の方々は、今も生活再建の途上にいる
だからこそ、これから能登を訪れていただく際には、
- 「復興の途中にあるまちに、お邪魔させてもらう」
- 「観光と同時に、学びと対話の旅にする」
という意識を少しだけ持ってきていただけると、とてもありがたいです。こうした視点を持った復興ツーリズムや復興支援ツアーは、被災地支援 できることとして、とても大きな意味があります。
リブート珠洲では、能登 復興の現場を歩き、地元の方々のお話を直接伺いながら、「被災地の今」と向き合う復興支援ツアーを企画しています。単なる観光ではなく、「能登半島地震の教訓」と「これからの能登の可能性」を一緒に考える時間をつくることが、私たちリブート珠洲の役割だと思っています。

数字では見えない、「心の復興」はこれから
片づけやインフラの復旧は、ある程度数字で追うことができます。一方で、「心の復興」や「コミュニティの再生」は、数字には表れにくい領域です。奥能登 復興状況を語るとき、この部分がどうしても抜け落ちがちです。
- 長年続いたご近所付き合いが、仮設への移転で分断された
- 集落の人口がさらに減り、行事や祭りの継続が難しくなっている
- 若い世代が地域外へ移り、地域の将来像を描きにくい
「家」と「仕事」と「ご近所」が揃って、はじめて“暮らし”が成り立ちます。今の能登は、その三つのピースが揃い切っておらず、どこもパズルの途中のような状態です。
だからこそ、能登 復興を「元に戻ること」とだけ捉えるのではなく、「これからの能登をどうデザインし直すのか」という視点が、どうしても必要になってきます。珠洲市 復興も含め、能登半島いま進んでいるのは、「過去に戻る復興」ではなく、「未来をつくる復興」です。

いま能登はどこまで戻っているのか——3つのポイントでまとめると
最後に、このテーマをあえて3つのポイントに絞ってまとめます。
- 瓦礫の撤去やインフラの復旧は進み、「アクセスできない被災地」という段階は脱しました。能登 現在は、行ける・泊まれる場所が確実に増えています。
- しかし、住まい・仕事・コミュニティといった“暮らしの土台”は、まだ再建の入口に立ったところです。奥能登 復興状況は、表面的な数字以上に、複雑で繊細です。
- これから数年、「どう立て直すか」を地域の中と外が一緒に考え、動けるかどうかが、能登半島地震からの能登 復興と珠洲市 復興の未来を大きく左右します。

リブート珠洲として、できること・伝えたいこと
リブート珠洲は、震災後から珠洲市を拠点に活動してきました。復興支援ツアーや防災研修プログラムなど、情報発信を通じて、被災地の今を伝え続けています。
- 現地で実際に何が起きているのか
- 数字では見えない暮らしの変化
- 地元の人たちの本音や迷い
こうした「ニュースでは届きにくい部分」を、できるだけ丁寧に、でも正直にお伝えしていきたいと考えています。能登半島地震という出来事を、一度きりのニュースではなく、「これからの日本社会を考える材料」として共有していくことが、私たちの使命です。
「いま能登はどこまで戻っているのか?」この問いに、すぐに「もう大丈夫」と答えられる日は、まだ少し先かもしれません。
それでも、「能登を忘れていない人がいる」「遠くからでも気にかけてくれる人がいる」という事実は、確実に地域の力になります。被災地支援 できることは、寄付や物資だけではありません。知ること、伝えること、訪れること、対話すること——そのひとつひとつが、静かだけれど大きな支援です。
この記事を読んでくださった方々が、
- 能登半島いまの状況を誰かに伝えてくれる
- いつか能登を訪れてみようと思ってくれる
- 自分にできる形で被災地支援 できることを実践してくれる
そのどれか一つでも起きたら、それはもう立派な「復興への一歩」です。
これからもリブート珠洲の「リブート通信」では、能登 復興の現場からのリアルな声と、私たちにできるアクションのヒントを発信していきます。ぜひ、ときどき思い出して、のぞきに来ていただけたら嬉しいです。
