参加者の声

岐阜県消防学校の生徒様132名が復興支援ツアーにご参加されました

被災地のリアルと“生の声”が、未来の消防士たちの使命感を揺さぶる

この度、岐阜県消防学校の新規採用職員教育の一環として、生徒様132名がリブート珠洲の復興支援ツアーにご参加頂きました。
「能登半島地震を通じて、防災意識の向上と消防職員の存在意義を学ぶこと」を目的とした視察研修として企画されました。「被災地に自分の足で立ち、五感で感じるすべてが学びとなり、今後の成長のきっかけとなる」という学校様の熱い想いを受け、ご案内させていただきました。

当日は、生徒様一人ひとりが被災地の空気と語り部の言葉にじっくりと向き合えるよう、ローテーション方式での視察を実施しました。生徒様を5つのグループに分け 、それぞれ異なる「語りベポイント」から同時にスタートします 。
各ポイントでは、20分という時間で講話を行い、次のポイントへ移動します。この方法で5ヶ所すべてのポイントを巡回することにより、一箇所に大人数が集中することを避け、語り部の生の声に真剣に耳を傾けるための、深く、そして密度の濃い2時間を実現しました。
各グループは被災者でもある地元区長らが中心に引率し、語りべポイントでは、消防団分団長、指定避難所本部長、消防団分団員、珠洲市消防署職員、津波被害店主が講話を行いました。

ツアー後、50名の生徒様からアンケートへのご回答をいただきました。その一部をご紹介させていただきます。

「自分の目で見て、肌で感じること」の重要性

アンケートでは、多くの方が「テレビで見るのと実際の被災地は全く違う」と感じられていました。
倒壊した家屋や隆起した海岸線を目の当たりにし、「約2年が経とうとしているが復興作業をいまだに続けていらしているんだと、自分の目で確認して初めて気づくことばかりでした」「ネットなどの数値だけの情報だけでは想像がつきにくいですが、現地の人の生の声を聞くと地震の恐ろしさがとても伝わりました」といった声が寄せられ、現地を訪れることの重要性を再認識させられました。

語りべの「生の声」から得た学び

語りべの説明について、参加されたほぼ全ての方から「とても分かりやすかった」とのお声をいただきました。特に、被災者でもある語りべ自身の体験談が心に響いたようです。
「実際の体験談、実際の場所を前に説明をしてくださり、とても心がお辛いのにお話していただいて感謝しかありません」「体験された方でないと話せない内容が伝わってきて、とても心に残りました」など、多くの感謝の言葉を頂戴しました。
また、「人間は弱いから、最後まで寄り添って話しかけて下さい。というお言葉が響いた」「声を掛け合う、協力しあう、人間は団結してこそ力を最大限に引き出せると強く感じました」といった感想からは、災害時における「人の心の繋がり」の大切さを学ばれた様子が伝わってきました。

未来の消防士としての力強い決意

この研修を通して、生徒の皆様は消防士という仕事の意義を改めて胸に刻まれたようでした。
「今日1日のツアーを通して自分は消防士という職業なので人に寄り添い、命も心も救える消防士になれるよう今回のツアーを糧に努めます」「助けに来た時安心してもらえる消防士になりたいです」といった力強い決意が、アンケートの至る所に見られました。
この貴重な経験を今後の消防人生に必ず活かす、という皆様の熱い想いに、私たちも胸が熱くなりました。

再び珠洲へ

そして、大変嬉しかったのは、50名中22名もの方々が「再び珠洲を訪れてみたい」と回答してくださったことです。このツアーが、皆様と珠洲とのご縁を結ぶきっかけとなれたのであれば、これ以上の喜びはありません。

ご参加いただいた岐阜県消防学校の生徒の皆様、そして関係者の皆様、誠にありがとうございました。
今回の経験が、皆様がこれから歩んでいかれる消防士としての道のりにおいて、大きな糧となることを心より願っております。皆様の今後のご活躍を、珠洲の地から応援しています。


岐阜県消防学校参加者全員からの謝辞です。迫力がありました。

もっと見る