地域と共に歩む第一歩
富山湾を望む海辺の土地、珠洲市宝立町南黒丸。かつてここには運送会社の車庫や事務所がありましたが、地震と津波によって大きな被害を受け、建物は解体されました。今は広場となっているこの場所に、リブート珠洲は新しい復興の拠点を築こうとしています。
11月のある晴れた日、頼もしい地元有志の皆さんと”ボラキャンすず”の全国から駆けつけてくれたボランティアの方々が集まり、ビニールハウスの建設が始まりました。”ボラキャンすず”の赤いベストを着た皆さんが、それぞれの役割を担いながら、協力して作業を進める姿は、まさに地域再生の象徴そのものでした。

多目的に活用できる拠点へ
この拠点は、単なる建物ではありません。これから様々な形で地域の復興と未来を支える場所になっていきます。例えば次のようなことを考えています。
- 復興支援ツアーの拠点 – 珠洲の現状を知り、学ぶ場として
- 防災研修プログラムの会場 – 災害から得た教訓を次世代へ
- メモリアル写真展示スペース – 記憶と記録を残す場所
- ワークスペース – 地域づくりのアイデアが生まれる場
- キャンプ・車中泊スペース – 訪れる人々の交流拠点

絶景に囲まれたロケーション
この場所の魅力は、何といっても富山湾に臨む美しい景観です。波が穏やかに打ち寄せる海岸線、視界が良い日には北アルプスの雄大な山々も望めます。
お昼休みには、ボランティアの皆さんが海辺で楽しそうにお弁当を広げている姿がありました。青空の下、海風を感じながらの食事。その光景は本当に絵になるもので、写真に収めそこねたことが悔やまれるほどでした。でも、その笑顔と和やかな雰囲気こそが、このプロジェクトの本質を物語っていたように思います。

感謝の気持ち
地元の有志の皆さんを中心に、全国から集まってくれたボランティアの方々。皆さんの献身的な姿を見ていると、胸が熱くなります。
見ず知らずの土地のために、時間を割いて、労力を惜しまず、共に汗を流してくださる。その姿勢に、ただただ感謝の気持ちしかありません。
一本一本、フレームを組み立てていく作業。シートを張り、形が見えてくるその時。その一つひとつの工程に、皆さんの思いが込められています。

これからの展望
ビニールハウスの建設は、ほんの始まりに過ぎません。ここから、地域の方々と訪れる方々が交流し、学び合い、新しい価値を生み出していく場所へと育てていきます。
災害からの復興は、建物を再建するだけではありません。人と人とのつながりを再構築し、コミュニティを再生し、未来への希望を共に描いていくこと。この海辺の拠点が、そんな場所になることを願っています。
皆さんとこの海辺の拠点でお会いできる日を、心よりお待ちしています。
