能登半島地震

貴重品も想い出も取り出す、災害のプロ集団

「それです。うれしーい!」家内もいっしょに現場で確認作業です

家が全壊してから1か月半が過ぎ、避難所暮らしでずっと待っていたのは、貴重品や家財を取り出してくれるボランティアです。社会福祉協議会が窓口となる一般ボランティアには制限があり、倒壊危険がある家屋に入ることはできません。そんな折に、災害エキスパートファーム下のボランティア集団に運よく作業をお願いすることができました。彼らは地震など自然災害に駆け付けるプロのボランティアです。

能登半島地震 災害エキスパートファーム
2月16日待ちに待った災害エキスパートファームの方々が来ました。なんと8名のスタッフに重機2台という体制です。早速提出した図面により、貴重品や家財を取り出しにかかります。基本は手作業でやれるとこまでやって、難関はマルノコやチェーンソー、重機を使います。

能登半島地震 災害ボランティア
無駄なく迅速に動くスタッフ、職業は何と消防士とのことです。2階の畳と板を外すと潰れた1階が姿を現します。

能登半島地震 積んだ畳は家屋が崩れた時に身を守る
家の中に積んだ畳は家屋が崩れた時に身を守るそうです

能登半島地震 家財救出作業は延べ7時間
作業は延べ7時間続きました。あきらめていた特殊なカッティングプロッターも救出です

能登半島地震 家内もいっしょに現場で確認作業
「それです。うれしーい!」家内もいっしょに現場で確認作業です(立入は自己責任)

能登半島地震 珠洲市で地震の翌日からボランティア活動
実は私も板をチェーンソーで切って床下に入り地味に家財回収作業を行ってました。

何もない中なので、休憩時間にとりあえず菓子パンや調理パン、飲み物を買ってきました。雑談の中で過酷な状況でボランティア活動されていたのがとてもよくわかりました。お風呂もなく身体は拭くだけ、そんな彼らが珠洲市に到着したのは驚くことに地震の翌日2日だそうです。洪水や津波の後のぐちゃぐちゃになった作業は特に大変とのこと。

本来であれば、取り出し対象は貴重品限定なのですが、スタッフの方々の「ついでですから、気にしないでください」という温かい言葉は何よりもうれしかったです。黙々と作業している姿を見て、震災後どこか諦めていたような気持ちが、少しずつ頑張ろうという元気をもらった気がします。

能登半島地震のような大規模な災害が起きた際、災害エキスパートファームのようなボランティアが現れることは、被災地にとって非常に大きな支えになります。彼らの活動は、私たちに多くのことを教えてくれるだけでなく、共感と感謝の気持ちを深めてくれるのです。
ぜひお身体に気を付けながらこれからのボランティア活動を頑張ってもらいたいと思います。本当にありがとうございました。

能登半島地震 珠洲市に来た時は大きなトラック2台、今ではマイクロバスの荷物だけ
珠洲市に来た時は大きなトラック2台でしたが、今ではマイクロバスに積む荷物だけになってしまいました。そして、いよいよ私にもターニングポイントがやって来ました。

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