能登半島地震

震度7恐怖の中で古民家を脱出、能登半島地震

2024年1月16時10分、能登半島は震度7の巨大地震に襲われました。私と妻はその時、家の台所にいてくつろいでいました。私たちの住む家は、北陸の大きな古民家で、30cm四角の柱や巨大な松の梁、鴨居などが特徴の頑丈な構造です。

能登半島地震 珠洲市 古民家

突然の「ドドド×ゴー」という音と共に、身体が跳ねるような強い揺れが始まり、立っていることができませんでした。妻の両脇を抱えるように引っ張りながら、比較的安全だとされる敷居部分で踏ん張りました。

能登半島地震 古民家崩壊 震度7

しかし、揺れは収まることなく、さらに強くなり、「ドドド×ゴー」に「バリバリ」という音が加わって響きます。これは家が崩壊し始めていると感じました。そして、天井が大きくパッカリ裂け、空が見えはじめました。幸いにも梁や瓦などは頭上に落ちてきませんでした。この恐怖の揺れ震度7は約1分間続きました。目の前の冷蔵庫は叩き潰され、頑丈なエレクター(スチール棚)も曲がってしまいました。

容赦ない揺れが収まった後、着の身着のまま恐怖の中でなんとか家から逃げ出しました。その時、金沢から来ていた観光客が「津波が来ますよ」と警告し、車に乗せてもらいました。私たちはその車で高い場所に移動し、寒い一夜を過ごしました。片足スリッパだけの脱出。奇跡的に私も妻も無傷でした。

能登半島地震 崩壊家屋からの脱出
ステンレスのアイランドキッチンの向こう側から瓦礫を乗り越えての脱出です。

能登半島地震 家屋が前のめりに崩壊したのがよく解ります
家の裏側からの写真。家屋が前のめりに崩壊したのがよく解ります。

能登半島地震 つぶれかかった2階の様子です。柱は折れ、天井は裂けて建材や建具が散乱し、以前生活していた様子は見る影もありません
つぶれかかった2階の様子です。柱は折れ、天井は裂けて建材や建具が散乱し、以前生活していた様子は見る影もありません。

能登半島地震 玄関の軒先の家屋の直撃を受けた車
玄関の軒先の家屋の直撃を受けた車です。4年前に千葉からいっしょに移住してきました。愛着がある車ですがこれでお別れになりました。

能登半島地震 マイクロバス
8ナンバーマイクロバスは傷だらけになりましたが無事でした。バッテリーが上がっていて除雪用のショベルカーをお借りして牽引して引っ張り出しました。

もっと見る