地震と豪雨で大きな被害を受けた輪島市をリブート珠洲の篠原と宮口が訪れました。これまでにも何度か足を運んだ場所ですが、今回は地元の青年とともに、特に被害が深刻だった地域を歩き、その現状を目の当たりにしました。マリンタウンや輪島朝市周辺、解体作業が進む五島屋ビルなど、各所に残る災害の爪痕が復興への課題を浮き彫りにしていました。
石川県輪島市マリンタウンの海岸沿いで撮影した写真は、地震被害の深刻さを物語っています。護岸や遊歩道が崩壊し、地盤が露出している様子が確認できます。階段部分も大きく歪み、段差や亀裂が生じており、地震の揺れによる影響が顕著です。このような被害は、地盤沈下や液状化現象が原因と考えられます。
マリンタウンから輪島市稲舟町付近を撮影した写真です。この地域では、豪雨による土砂崩れが発生し、ファミリーマートなどの建物が被害を受けました。左の空き地がファミリーマートがあった場所です。海岸には大量の流木や土砂瓦礫が堆積し、自然災害の爪痕が色濃く残っています。護岸も大きく損壊しており、地盤の不安定さが伺えます。
さらに、国道249号を経て千枚田方面を望む風景です。この地域では、がけ崩れや海岸隆起が確認され、地震の力が自然環境に与えた影響の大きさを実感します。
輪島市河井町では地震の影響で倒壊した五島屋ビルが道をふさいでいましたが、現在解体撤去作業が進められています。1970年代に建設された輪島塗の老舗企業「五島屋」の社屋で、能登半島地震によって基礎部分が損傷し、横倒しになりました。この倒壊により隣接する居酒屋が下敷きとなり、悲しい犠牲者も出ています。写真には、重機が稼働し、建物の残骸を慎重に取り除いている様子が映し出されています。この撤去作業は12月中に完了する予定です。
輪島朝市付近の解体現場では、火災によって消滅した建物の跡地が広がり、その面影はすでに失われています。写真には、重機が動き、瓦礫の撤去作業が進む様子です。この場所はかつて多くの人々で賑わい、能登でも象徴的な存在でしたが、今は静寂とともに復興への歩みを待っています。
輪島市役所周辺は、2024年9月の記録的な豪雨により河川が氾濫し、大規模な浸水被害を受けました。写真は、両側を川に挟まれた市役所の庁舎です。周辺では1メートル以上の浸水が発生し、多くの住宅や商業施設が被害を受けました。この豪雨では、地震で崩れた上流部の土砂が流れ下り、川底が浅くなったことで氾濫が拡大しました。
輪島市の川沿いに建てられたばかりの仮設住宅の写真です。床一面が泥に覆われ、豪雨による河川の氾濫がもたらした被害の大きさを物語っています。仮設住宅は震災の被災者の生活再建を支える重要な施設でしたが、豪雨という自然災害の猛威には抗えず、このような状況となりました。
同じ被災地として、輪島も珠洲も、そして能登半島全体は大きな困難に立ち向かい続けています。たとえ今は厳しい現実の中にもがいているとしても、その先には必ず光が差し込む瞬間が訪れるでしょう。我々の未来は決して閉ざされていません。共にこの試練を乗り越え、新たな明日を切り開いていきましょう。